災害派遣について

東北大震災において自衛隊災害派遣を実施しましたが、僕も行ってました。

 

先日の静岡の災害に対して

自衛隊遅い」などという的外れなツイートを目にしました。

 

こういく言葉を目にして、減益だったらぐっとこらえる言葉があります。

 

「なんでもいちゃもんつける前に一回調べような」です。

やっと言えたw

 

それ相応に被害が予測される状態になった時点で、自衛隊は準備しています。

 

とりあえず偵察部隊と給水物資輸送の準備など。

 

そこから被害の大きさに応じて、その内容が変化していきます。

 

あとは知事などの要請を待つのみです。

 

阪神淡路・東北大震災についても、報道で知る限り尋常ではないことがわかると

北海道の部隊でも、派遣要請がなくても派遣準備を進めていました。

 

準備については部隊としてのものと、個人のものがあります。

 

部隊としては、天幕(テント)た暖房、燃料、発電機やその他糧食

 

個人としては着替えや、飲み物やカップラーメンやちょっとしたおやつ類から、ベッドなどの寝具などです。

 

これがそこそこお金がかかるんですよ。

 

いつ洗濯ができるかわからないので、それ相応の下着類を買い込んだりカップラーメンなど、だいたい1~2万は使うんじゃないですかね?

 

僕は阪神淡路も東北大震災も行きましたが

突然「行けるか?」と聞かれ「行けます」と答えたたら、僕の部隊では2~4時間前後で準備するように言われました。

 

ちなみになんですけど、もう30年近く前になるんですね。

 

その当時は自衛隊に対する理解を得ているとは言い難い時代でしたし

この地域は自衛隊に反対する人も多いようで、準備完了から出発まで5日ほど時間がありました。

それとそういった住民感情を勘案して、お菓子や飲み物など

個人として現地の子供に渡す準備をしていった方が良いと話があったので、出費はかさみましたね😅

 

 

東北大震災の時は発生した翌日には苫小牧からフェリーで出発しました。

 

こちらは事前説明は特にありませんでした。

あったとしたら、いつ帰れるかわからないけど必ず交代は送るから!

っていう言葉だけでした。

 

どちらの地域も到着して感じたのは

「本当にどうにかできるんだろうか…」という絶句に似た感情でした。

 

僕は約1か月勤務しましたが、その間でわずかながら復興に向けた下地はできてきたかな?と感じました。

 

 

 

大災害が起きたというニュースを見たとき

自衛官なら誰もが「ここに行くかもしれない」と決意しますし

 

行くなら「早く」「小さくても役に立ちたい」と思います。

 

生活面や2次災害に対する不安は若干ありますよ。

 

でも、行ってみたら普段の訓練の成果が表れます。

長い訓練では1か月くらい天幕暮らしになるのし、被災者の方の生活リズムに合わせて夜は寝れます。

訓練中は、夜寝ることができないことが多いですから。

 

僕の職種は武器科ということで、実際にい行方不明者の捜索や道路の補修などを行うことはありません。

 

僕が現地でできたことといえば、派遣先で出会った方とお話をすることくらいでした。

 

阪神淡路も東北も出会った皆さんから「助かります」「ありがとうございます」

という感謝の言葉をいただきました。

 

僕はもう現役ではないので別に自衛隊を格好よく語る必要はありません。

 

でも、災害派遣で被災者された方の役に立つために汗を流すことは当然のことなんです。

これについて、そう思わない奴は、自衛官に向いてないのですぐに辞めた方が良いです。

 

 

それと、冒頭に書いたような自衛隊の出動が遅いなんて思わないでください。

思っても口に出さないでください。悪いのは地方自治体です。

判断が遅いのです。

 

何か起きた時には自衛隊は準備を進めています。